私が中学生の時に感じたこと。
ゴルフを始めた幼少期、理由なくグローブを使っていたことに違和感を感じ、その違和感が「グローブのいらないゴルフグリップ」NON-GLOVEを開発するきっかけになりました。
私は10歳からゴルフを習い始め、初めてゴルフを習った先生に言われた言葉は「ゴルフクラブとグローブを買ってきてください」でした。
私はなんの疑問も、なんの違和感も感じることなくグローブをするのがいつの間にか当たり前になっていました。
中学生の時にテレビでプロの試合を見ていたところ、その中で出場していた選手がグローブをしていなかったことに気付いた私は「グローブってしなくてもいいんだ」「そもそもどうして僕はグローブを付けているんだろう?」と違和感を抱きました。
「プロでもグローブを付けない選手がいるなら、今度グローブを付けないでやってみよう」それが素手でクラブを握るきっかけになりました。
最初は素手で握ると違和感がありましたが、練習しているうちに素手のほうが感覚が良くなりそれ以来グローブを付けないでゴルフをするようになりました。
グローブを外したことで手とクラブとの一体感が増し、感覚が良くなって距離感も方向性も向上してきました。
私はグローブをしていないことから皆様から「グローブしないんですか?」「滑らないんですか?」と聞かれるようになりました。
それ以来、皆様はグローブがないと滑ると思い込んでいるため習慣で付けてしまっているんだということに気付かされました。
世の中には滑らないグローブは溢れていますが、滑らないに特化したグリップは存在しないことに気付きました。
グローブ不要でも滑らないグリップがあれば、世界中のゴルファーに喜ばれる商品ができるのではないかという発想に変わりました。
滑らないグリップを製作する上で、一から製造や素材について勉強をする必要がありました。
滑らない為には素材が最重要であることに気付き、大手化学メーカー様にご訪問させていただきました。
単刀直入に『世界一すべらないグリップを作りたい』という想いを伝え、ゴルフ業界の当たり前を根本から変えたいとお伝えしました。
この想いを真摯に聞いてくださり、ご担当者様から『面白くてワクワクする』とご興味を持っていただけました。ありがたいことに大手化学メーカー様から材料の供給や開発支援も含め、当社のバックアップをして頂くことで約束を取り付けることができました。
滑らない素材はどんな素材がいいのか、これが『NON-GLOVE』の始まりです。
試作品を作る為にゴルフグリップ会社様に出向き、約600本分のグリップを製作しました。
そのグリップを私のプロ仲間やレッスン生にご協力していただきグリップモニター調査を始めることになりました。
モニター結果としては粘りがあり滑らないといったご評価をいただいた反面、デザイン性や握った時の硬さ、耐久性など改良の余地がありました。
モニター結果を踏まえ再度材料やデザインの見直しを行い、改良を加えることにしました。
最終的に金型会社様や製作会社様を合わせまして、約20社以上もの企業様にご相談に行かせていただきました。私の率直な想いをお伝えし、唯一無二のグリップを作りたいなど無理難題なご要望にお答えしていただきました。
改良されたデザインや材料で再度調整を行い、想像を遥かに越えるグリップが出来上がりました。
そして、ついに学生時代から想い続けていた商品が2023年、誕生 (完成) しました。
それが『NON-GLOVE』グローブのいらないグリップです。